ギムナジウム教師ママのドイツ暮らし

ギムナジウム(高校)の一教師として、一母として、一日本人としてのつぶやき。

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ギムナジウム(高校)の教員になって驚いたこと-3

ギムナジウム(高校)の教員になって驚いたこと-2 の続きです。

5.運動場や図書室がないこと
日本の街を歩いていると、学校は「ああ、学校だ」と一目で分かります。校舎に運動場に体育館。これは、「学校」の備えるべき施設として、その面積まで学校設置基準法で決まっているからんなんですね。いかに法律の国ドイツといえでも、どうやらその規定はなさそう。だって、そこが学校だってこと、よく気をつけなければわかりませんですもの。ウチの学校はこんな感じです↓。Steinbart

まあ、生徒がいる学期中ならああ学校かと分かりそうですが、町中の学校だと校舎すらほかのオフィスビルと区別がつかない場合も。また、校舎内には保健室や図書室もありませんから、保健室の先生も当然いません。担任も常時いるわけじゃなく保健室の先生もいないとなったら、生徒が怪我や病気をしたときどうするのか?訓練を受けた生徒が保健委員が、放送で呼び出され駆けつけることになっています。生徒を大人扱いしているというか、これでうまくいっているところが、スバラシイ。

そういえば、ドイツは大学も「器」の規定がゆるいようです。かのハイデルブルク大学を見学したときも、町中にセミナーハウスが点在していて、日本の「大学」のイメージと違うのに驚きました。かつてワタクシが勤めていた日本の田舎の私立大学で、ビルを借りて社会人向けの「駅前大学」を開講しようとしたら、「設置基準」上の理由で許可が降りませんでした。まあ、いまはサテライト講義などもはやっているようですから、少しはゆるくなっているのかもしれませんが、大学も、校舎や敷地、体育館、図書館などの施設が規定されているんですね。

スーツにしろ校舎にしろ、「形から入る」のが日本?なんでしょうかね。。。。




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職員会議デビュー

「Hallo!Frau Matsuo」という同僚の顔が、やけににこやかな日。普段ワタクシなんかには見向きもしない同僚までが「Hallo!」と口を動かしたぁ。みんなご機嫌だ?!「明日から休み」でもないし、今日「短縮授業」になったわけでないのに、なんでご機嫌なの???何か忘れてるっけ?????

と、次の同僚の一言でなぞが解明。「Hallo, Frau Matsuo. あなたの昨日の提案はすばらしいと思うわ~。ありがとう!」。そうなのです。どうやら、その前の日の職員会議で発言しただけで、同僚の対応がこんな風に変わったということらしいのです。

ちなみに、このときワタクシ4年目にしてついに職員会議デビュー。なぜ、そんなに時間がかかったかと申しますと、ワタクシただただ完全に怖気づいていたのであります。

ワタクシの勤めている学校は、年々徐々に生徒が増えていまして、それに伴って教職員もじわじわと増えています。(少子化の国なのにこんなにギムナジウムの生徒を増やせば、そりゃあレベルが落ちているとしか、考えられないんですけど。)一昨年には新校舎が増築され、旧職員室と休憩室の間の壁がぶち抜かれて、新巨大職員室が作られたほど。

100人の教職員が喧々諤々やる2時間半の会議。スバラシイ意見もあれば、「ほんとうに先生やっている方ですか?」と疑いたくなる意見もチラホラ。最初の頃は1時間もたつとワタクシのドイツ語集中力も切れ始め、挙手による投票に間違わずに挙手するのに精一杯。

そんなワタクシが何を血迷ってスどんなバラシイ提案をしたかと申しますと、、、、、、、「職員室の冷蔵庫の中がカビだらけになっています!誰のせいか議論しても仕方がありませんから、一番学校滞在時間が長いワタクシが来週掃除をします。今後は各自のものに記名をしてともに気持ちよく使いましょう!」コーヒーメーカーが時々つけっぱなしになっています。月~木までは、夕方一番最後まで授業をしているワタクシが面倒見ますので、金曜日はみなさんで気をつけてください!」

教育的な」はずの教員集団とはいえ、100人もいると「自主管理」というのはとても難しいようで。うーーーーーん。「あなたがやる必要はないと思うわ~」といってくれた同僚もいましたけど、「誰の問題か」を話し合うのには、こりごり。というのも、昨年ごろにも、コーヒーメーカー・カビ問題が勃発し、「汚くて飲む気がしません!」「○月にもカビてました!」挙句の果てに「カフェテリアに外注しましょう!」と、なんだか学級会の話し合いみたいな展開だったのですよね。(注:同僚の名誉のために。こういう発言をする人は、特定一部の同僚です)。しかし、「ワレラは教育学的集団ではないのか?お掃除できないから外注とは、言語道断!ここで時間をとらずとも、自主的に解決できる問題ではないのか?」と教頭。一同(大多数)拍手喝采!

それにしても、やはりドイツの社会はやはり「発言してナンボ」。そもそも生徒の成績だって、点数の半分は授業中の発言の質量などの平常点。これまで4年間だんまりを通してきたワタクシを、同僚達はアホだと思ってたのかしら~。でも冷蔵庫発言ごときでアホが撤回されるとしたら、それもミビョー。

ところで、ウチの夫は、自称「掃除が苦手」なワタクシが冷蔵庫掃除をするというので、大ウケしておりました。



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生徒達の「2010年の抱負」-個人化作文

1月が終わる前に、新年の授業の様子でも。

クリスマス休暇明けは、お正月明け。わたしは授業で、その年の抱負を書かせることにしています。今年は、日本語の勉強の抱負と一般的な抱負という内容で、各学年に以下の項目を指定。
 11年生:頻度(毎日、毎週、週に1回)や(5つ、1時間)の表現
 12年生:願望(~たいです)
 13年生:目的表現(~ために‥、~ように‥)

これは、川口義一先生の提唱してらっしゃる「個人化作文」という方法でもあります。人に働きかけるコミュニケーション表現だけではなく、「語る表現」も大事だという考えにもとづいています。トピックをうまく設定すれば、「文型練習のための練習」と違い、文型を自然に使うことができます。


ほんとうは筆で書かせたいところですが、人数が多いのでカラー筆ペンで。「筆」らしくかける生徒は小数ですが。

今年の抱負を問われた13年生は「抱負なんかないよぉ」「思いつかないなぁ」「べつに。。。」。「高校最後の年なんだから、何か目標持とうよ!」とワタクシ。過去を振り返ったり、将来に向かっての目標を定めたり、節目節目の「内省」をする習慣が、ドイツの人にはあまりないんですよね。。。とひとりシンミリ。

↓11年生
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↓12年生
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↓13年生
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ギムナジウム(高校)の教員になって驚いたこと-2

ギムナジウム(高校)の教員になって驚いたこと-1 の続きです。

4.職員室に、「私有物」の概念が希薄なこと


どうやら職員室に与えられた机の上は「公共」の領域のようで、私はそれにいまだに慣れません。

たとえば、ワタクシの机の上の七つ道具は、まるで皆のモノ。誰かが「××、誰か持ってませんかぁ」ときくと、「松尾先生の机の上は?」と別の誰か。でも、目の前で借りてくれるならいいほうで、時にはワタクシが使おうとしたときにホッチキスの芯がなくなってて、イラっとすることも。自費で買ってるんですけど。。。

となりにアルバニア人の先生が来てからは、ワタクシのはさみやホッチキスがコピールームで発見されたり、糊のふたが閉まってなかったり、なんてことが増えていますが、これはきっと彼女の性格のなせる業だとにらんでます。フム。

別の例は、お菓子。机の上には自分が食べたいお菓子を置きっ放しにしてはいけません
↓のようなものを置こうものなら、どんどん減ります。
images.jpg

あるときは、5メートル以上も離れた自分の席から歩いてきた同僚が、突然角度を変えてワタクシの机にやってきて、「あら、いいかしら」とチョコレートを持っていきました。目をつけてたっちゅうことです。スゴイ、、、。何もいえないはずが、「どうぞ、どうぞ」などといってみる、日本人なワタクシ。

日本からドイツ初体験の実習生がやってきたときには、彼女と二人で休憩時間を充実させようと、いろいろなお菓子を買いこんでいたのですが、お菓子の減りの早さに唖然。みんな食べてるんですよぉ、同僚たち。せっかくなので、実験開始。いろんなものを置いて様子を見てみました。その結果は、、、、以下のとおり。

1位 トブラローネ チョコレート 黒 
Toblerone.jpg

2位 HARIBOネズミグミ 白
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最下位 日本の煎餅

サンプリング調査したい方、ご一報ください。

このトピック、まだ続きます。
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ギムナジウム(高校)の教員になって驚いたこと-1

4年前、教師としてギムナジウムの職員室に出入りするようになって驚いたことを、メモっておこうと思います。

1.教師はフルタイムとは限らないこと。
新人教員が必ず受ける質問、「何時間教えるんですか?」。
フルタイムの25時間だと答えると、たいてい「ええっ、それは多いわねぇ」といわれます。

ちなみにフルタイムの授業時間数は標準25,5時間。0.5時間というのが、また微妙な数字ですが、授業以外の仕事を引き受けている場合に授業時間に換算したり、隔年で授業時間数を変えたり、2,3年の間で標準時間になるように細かな計算がされています。

子供を持っている女性教員でフルタイム教える人は非常に少ないです。
「私は双子の子供がいるから、8時間が精一杯」とスペイン語教員。
「私は11時間よ。ほかに、オペラでも仕事をしてるから、これくらいでちょうどいいの。」と音楽教員。
「僕はアカデミック雑誌に執筆する仕事もあるから、ハーフタイムだよ」とは化学博士の男性教員。

また、必ずしも教員免許を持っているとも限りません。私も日本の教員免許しか持っていないし、宗教科目を教えている教員達は、カトリックの牧師。スポーツや情報の教員も特別採用。正式な教員免許を持った教員は、通常公務員となれるけれど、公務員として認められない場合もあるそうです。その例が、私の隣の隣に座っているドイツ語の先生。
「彼女は体重オーバーで、公務員になれなかったのよ~」。健康な職業生活をまっとうできそうにない人は、公務員にしてもらえないということだそうです。

ともすれば閉鎖的になりがちな教員社会ですが、こうやっていろんな種類の人が教員として存在するのは、教育学的にもいいことなんじゃないかなあと、思ったりします。


2.教師の拘束時間が短いこと。
各教員が学校に拘束されるのは、自分の授業時間と2週間に1回のホームルーム、職員など各種会議、面談日などの特別行事。そのほかの時間は学校にいる義務はないのです。もっと驚くべきは、これだけばらばらな雇用形態と時間数でも、きちんと支障なく学校が運営されていること。教員は、新学期に渡される細かいスケジュール表と、職員室の掲示板の情報を元に、自分の出勤すべきときを確認し行動します。クラス担任も、フルタイム教員じゃない場合は二人で担当したりして、うまく運営されているようです。

夏6週間、秋、冬、春に2週間の休暇も、夏休みの終わりに数日、新学期前の全体会議で拘束される以外は、ほぼ非拘束。これだけ恵まれているようにみえる労働条件なのに、心理的な病気になって早期退職する教員が多いことが問題になったりしています。たしかに、教員の仕事は拘束時間以外の仕事が多くて大変なのは事実。でも、放課後は課外活動、夏休みも日直や研修などに借り出される日本の先生達のことを思うと、私は申し訳なくて病気になんかなってられませんです。。。。。日本の教員の労働条件は、もっと改善されるべきだとつくづく思います。


3.職員室に教師の仕事用の机がないこと。
職員室は、休憩や他教員との交流の場。授業にかかわる仕事は家で行うことが前提となっています。ドイツの法律では、「一人当たりの仕事場に必要な面積」なども法律で決まっていますから、もし100人近い教員がいる職員室を仕事場と定義すると、体育館くらいの広さになっちゃうんでしょう。

職員室を仕事場と認めない代わりに、自宅の家賃のうち仕事部屋面積に相当する分が、税金控除の対象になります。数年間、この措置が認められない時期があったのですが、労働組合の強い反対がおこって、また認められるようになったとか。


ドイツの法律を勉強したら、いろんな決まりがあって面白そう。
っていうか、法律を知らずに働いていることが、怖いことですけどね。

この話題は、次回に続きます。
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