ギムナジウム教師ママのドイツ暮らし

ギムナジウム(高校)の一教師として、一母として、一日本人としてのつぶやき。

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ピロリ菌検査 -ドイツの医療事情-

ピロリ菌って知ってますか?のつづきです。

なぜこだわるかといいますと、実はワタクシピロリ菌保持日本人6000万人分の1でありまして。先日も内視鏡検査受けてきたところです。

病気自慢をするつもりはない(し、まそこまではトシとってない?)のですが、ドイツの医療事情の参考になるかと思いまして、気合入れて体験談を書いてみます。

何を隠そう、ワタクシ、子供の頃から腹痛持ち。花の高校生17歳のときに「やっと」十二指腸潰瘍が発見され入院。入院の目的は「家庭からの隔離」。当時の医者の常識では、潰瘍の原因は「喫煙」「飲酒」「ストレス」。医者に「お母さんにも警察にも言わないから正直に話しなさい」「タバコは?」「お酒はどのくらい飲むの?」と「尋問」を受けたのですが、「いや、どっちもやってません」とキッパリ。

そこで、「受験ストレスに違いない」と判断した医者に、「大学だけがすべてではない!」と説教された反学歴主義のうちの親はキョトン。その頃の私のストレスといえば、家で夕食担当なのにレパートリーがつきて悩んでる「家事ストレス」と、大好きな彼に振り向いてもらえない「片思いストレス」。そんなこと、恥ずかしくて医者にも親にもいえませんよね~。

あれから20数年?!ワタクシ十二指腸と胃の潰瘍を繰り返してまいりました。その間に、「ピロリ菌」なるものが潰瘍の原因として認知され、検査法や治療法が確立してきています。なんとヨロコバシイ!ああ、それなのに、それなのに。ドイツにいる私は、この医療制度にはばまれ検査を受けさせてもらうのに一苦労。

なぜって、まず気の合うホームドクターを探すのがタイヘン
一人目ホームドクターは、突如病気で退職。二人目ホームドクターには、「日本でもアメリカでも一度ピロリ菌テストを受けなさいと勧められた」と言っても、「ボクはピロリ菌原因説は信じない!日本人は熱いものを食べるから胃が悪くなるんだ!」と一言。(そんなのきいたことないよ~)と思い、三人目ホームドクターに変えたら、痛いお腹の部位が増えるワタクシに「あなたは来るたびに言うことが違うから、診断できないわ!」とキレる始末。毎回、診察中に医療書をめくってカルテ書いているあたり、こりゃ藪医者だ~と退散。

そして四人目のドクターは、やっとまともに話をきいてくれるものの、
   胃痛でホームドクターに行く 
 → 胃腸の薬を出され2週間様子をみる
 → 改善したので検査の必要なしと診断される

の繰り返しで、のらりくらり~。

なんで、のらりくらりかというと、どうやら「診療報酬の点数制」に原因があるらしいのです。これはこのドクターの奥様のお話。「ドイツの制度では、患者に検査を施すほど医者の儲けが少なくなるシステムになってるから、検査を受けさせたがらない医者が多いのよ~」!!

調べてみたら、日本の診療書は「出来高払い制」(細分化された一つ一つの医療行為毎に点数を設定し、それらを合算する算定方法)なのに対し、ドイツは「総額請負制」(例えば投薬・検査・注射をまとめて1月毎に何点とするように、いくつかの治療行為をまとめて点数化した算定方法)。

日本ではどんどん薬を使って検査をバンバンしたほうが医者が儲かり、ドイツでは薬や検査を控え、患者にできるだけ長い期間、適度に病気でいてもらうのが医者の儲かる方法。どっちの制度にももつきあってられませんわ~

主体的に医療を受けるしかないと悟ったわたしは、いろいろ試みました。直接専門医へ行って「お金払いますからピロリ菌検査してください」と直談判したら、「ホームドクターからの紹介状を持ってきて下さい。」痛みがひどかった週末に「今だ!」と病院の急患診療で「検査を!!」と訴えたら、またまた「ホームドクターからの紹介状を持ってきて下さい。」

「これは医師職能軍団の結束が固いぞ」と知ったワタクシは、ホームドクターのもとに通い、「しばらく様子見ましょう」という医者に「とにかく一度検査を受けさせてください!」とキッパリ。そして昨年、数年越しでついに勝ち取った「紹介状(Überweisung)」。フツウの患者さんは、「内視鏡」「胃潰瘍」「菌」「胃癌」という単語をきいただけでフラ~っとなるのらしいですが、「やった!ついに内視鏡検査だ!」そして、検査後には「ピロリ菌が見つかってよかったね!これで原因解明!」と手をとり合って喜ぶ変なワタクシと夫。もちろん検査は無料。1週間の除菌治療の薬代はたったの10ユーロ。たったの10ユーロですむ治療のために、何年待ったされたことか。。。

ちなみに、その後二度の除菌治療を受けましたが、二度とも失敗した模様(ただいま検査中)。「稀」だといわれる失敗組み。今回は、痛さの余り運転できずに夫の運転でホームドクターへ行ったのですが、これが意外な効果アリ。夫が検査をしたほうがいいのでは?と聞いたとたん、「おっしゃるとおり。急を要しますから、至急検査を受けて下さい」!!!でた~The男社会!今までの対応はなんだったんだ~~。でも、まあ、上体が起こせないほどの痛みを目撃させたのがよかったのかも、といいほうに解釈しようと、心入れ替え中。

こう書いてみると、ワタクシ重病人みたいですが、ワタクシにとっては毎度のことでありまして。(いつものように)薬のおかげで痛みも傷もあっという間に癒えてぴんぴんしておりますので、ご心配は無用でございます。


ところで、内視鏡検査はドイツでは「鎮静剤による睡眠状態」で行われるのがスタンダード。日本では、前投薬には4段階あるようで、わたしは日本では睡眠状態で受けたことなどありません。今回「自力で帰りたいので鎮静剤なしで」とお願いしたら、またちょっと変な目で見られました。でもねえ、内視鏡暦も20年を超えると、昔に比べれば内視鏡がずっと細くて楽になったことも、たった5分ほどであっという間に終わることも、知っていたりするんですよね~。ドイツは無痛分娩も多いって言うし、ドイツ人って体の割りに意外と怖がりなんでしょうかね。


さて、目下のところの懸念は、わが子がピロリ菌に感染していないかどうか。日本の子供の感染率は1~5歳で10%前後、10歳の小児で15~20%前後という数字もあります。日本では感染が証明された5歳以上の小児に除菌効果が適応されるらしいのですが、小児の胃潰瘍ではピロリ菌の陽性率は約50%で、潰瘍の主因とは断定できず、成人とはやや異なるそう。ピロリ菌保持小児は喘息が少ないとか、花粉症になりにくいとかいうポジティブ説もあったりします。

ドイツのかかりつけの小児科医は「子供に検査や治療は勧めない」。これがのらりくらり作戦なのかそうでないかは、こどもの胃の様子を見ながら、のらりくらり見極めていこうとおもっとります。。。。

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